センチメンタルグラフティ

hoshinoruri2006-12-30

安易に人気声優に頼らず作り手と受け手が一緒になって人気声優を育てていこう。そんな志の高い企画で発表されたのがSEGA-SATURN用ゲームソフト「センチメンタルグラフティ」。育てられる声優として抜擢されたのが青ニプロの無名声優6人とオーディションによって選ばれた6人*1の計12人。一部に有名な名物プロデューサーの立てた戦略は大当たり、ゲーム自体がまだ影も形も無かった頃から雑誌媒体での展開も功を奏して大人気となった。中の人12人もSGガールズとして大忙し、前途洋々にみえたが肝心のゲームが延期、延期でまた延期、どーすんだよ、おい。それでも自分たちが人気声優を育てていると勘違いしたオタクたちのおかげで予約は鰻登り、人気も頂上まで達し、ときメモと東西横綱を張る(?)までに。が、実際に発売されたゲームは期待を裏切るモノ*2で、ついでに阿漕な特典商売*3のせいで発売当日からゲームの中古が溢れ、新品でも価格が暴落*4、本気でどーすんだよ、これ。それでも雑誌媒体で発表されていた「原作」ファンや阿漕な商売*5に踊らされ続ける声優ファンの支えもあり、ゲームは駄目だが人気はあるという訳の分からない作品に。そして二匹目の泥鰌を狙う某プロデューサーは売れるウチにと思ってか「センチメンタルグラフティ2」*6を発表、前作主人公をあっさり殺してしまうという何を考えてるんだ、お前は!*7
そんな感じで今回紹介するのは「センチメンタルグラフティ」の主題歌。それの初期盤。ゲーム発売に合わせて発売されたがゲームが延期になったため後に再発売される事になる一枚。不人気のアニメ絵ジャケット。再版がイラストジャケットな点からして、NECにはセングラの失敗は実は分かってたのかもね。

*1:先日の「ときメモ」記事のメインヒロインの中の人はオーディションの「うさぎ組」の一人。

*2:立ち絵が「原作」のイラストにあまり似てないアニメ絵だったりシステムが意味不明だったり。

*3:予約購入特典が複数用意されていて、それを全て買うために複数予約したヲタクが続出した。で、そいつらのほとんどが一本残して中古屋にたたき売ったので市場が凄い事に。

*4:一時期を過ぎると中古価格よりも新品の価格の方が安かった。

*5:関連商品が凄い数。全部集めた人はいないって聞くが本当らしい。

*6:前作主人公の葬式という空前絶後なOPムービーがあったり、全ヒロインが前作主人公=恋人(?)の死を抱えてるという鬱設定があったりと、ファンが望む「前作ラストだけを無かった事にして進学した主人公が12人とらぶらぶ」な話とは全く別方向のベクトルだったので、これによって完全に見切られる事になる。関連作品(センチメンタルプレリュード)に至っては誰も知らない。

*7:「2」のOPアニメーションを見る限り主人公は遠藤晶または他のヒロインとデートの待ち合わせをしている最中に暴走してきたトラックに潰されて即死。「2」がなかった頃のドラマCDでは存在自体を「無かった事に」されるなど「セングラ」の主人公は本当に酷い目に遭ってる。